
化粧水の原価100円以下?化粧水はボッタくりなのか?
「化粧水の原価は100円以下って聞いたことがあるけど、実際はどうなんだろう?」「高い化粧水と安いものは何が違うのだろう?」といった疑問を抱いたことはないでしょうか。
化粧水といってもメーカーやブランドによって価格はさまざまで、1000円程度のものから5000円近くするようなものまであります。
仮に、現在使っているものが3000円として、原価が100円以下だったらボッタくりだなと思う方は多いと思います。
しかし、価格の高さにはそれなりの理由があります。
この記事では、化粧水の原価や商品が手に届くまでの流通経路、価格が高くなる理由についてご紹介していきます。
目次
化粧水の原価が100円以下って本当?
化粧品の原価はどれも安いと言われています。
では、安いと言われている理由は何でしょうか。
原価が安い理由
原価が安い理由は化粧水の8~9割は水で作られており、水の原料費は1~2円程度だからです。
そこに、グリセリンや肌に良いと言われている色々な成分を配合しています。
また、化粧品の原価は全体の15~25%程度だと言われています。
仮に、原価率を15%とした場合の1000円で販売されている商品の原価は、150円程度。
では、残りの850円はどこに消えるのでしょうか。
それは、研究費や人件費、広告宣伝費、輸送費、設備費、パッケージ代、メーカーの利益、小売店の利益と、色々なところに費用がかかっています。
原価に関しては、100円以上であったり100円以下だったりと商品やメーカーによってさまざまです。
とはいえ、主成分が水である以上、原価が安いことには変わりありません。
化粧水が高い値段で売られている仕組み
原価の安い化粧水が、なぜ高い値段で販売されているのか。
その仕組みを紹介していきます。
製造元から販売元までの流れ
製造元から販売元、つまり私たちが購入できるまでの流れをご紹介します。
製造元から販売元までの流れは一般的に以下のようになっています。
製造元(工場)→メーカー→販売会社→小売店→消費者(私たち)
この中で、一番儲かっているのがメーカーです。
というのも、メーカーは商品をプロデュースしておりCMや広告といった宣伝費にお金を使っているからです。
原材料費以外にかかる費用と戦略販売
原材料費や流通にかかる費用以外にも、さまざまなところにコストが掛かっています。
- パッケージのデザイン→綺麗になりたいと思う心に訴えかけるデザインや高級感のあるデザインにもコストが掛かっています
- 広告の宣伝費→CMで有名な女優の起用、ビルや電車内での広告活動をすることで商品のPR活動
- デパートなどでの人件費→ドラッグストアやコンビニで購入できる商品は比較的安く人件費もそのお店にしかかかりません。しかし、デパートなどで販売員が声を掛けてくるところは、比較的高い商品が販売されており人件費も掛かります。
上記のように、さまざまなところにコストが掛かっています。
また、化粧品などの商品は広告・宣伝費にコストが多く掛かっています。
有名な化粧品会社は宣伝費が高い
化粧水や化粧品を売るには、多くの人の目に付くCMやビルの広告、電車内の広告で宣伝活動をするのがベストです。
というのも、化粧水などの効果は数値化することができず、その商品がどれだけ優れているかを綺麗な女優さんを起用してアピールする必要があるからです。
化粧品などのCMでは、綾瀬はるかさんや柴咲コウさん、石原さとみさん、北川景子さんといった綺麗な女優さんをCMや広告に起用しています。
これは、「同じように自分も綺麗になれる」といった心情に訴え「試しに使ってみよう」と思わせることで売り上げを伸ばしています。
自分も同じように綺麗な肌になれたら嬉しいですよね。
そのため、有名な女優さんを宣伝に起用すれば、もちろん宣伝費のコストも高くなります。
そして、宣伝費の割合が高い商品は人目につきやすいため、売れやすくなります。
有名企業である資生堂やコーセー、花王といった企業の売り上げが高い理由は、CMや広告に力を入れているからです。
なぜ高い化粧水は売れるのか
原価が低いなら安いと高いでは安い方がお得なのでは?と思ってしまいます。
また、なぜ同じくらいの原価なのに値段が違うのでしょうか。
高い化粧水が売れる仕組み
高い化粧水が売れる仕組みは、販売戦略やブランドイメージによる安心感によるものです。
高い商品は、売るまでにかかるコストが膨大になっています。
例えば、研究開発費やCM。
肌に良いと言われている成分をしっかりと研究し何度も商品開発のテストを繰り返すことで、設備費や人件費といったコストがかかります。
CMでは、有名な俳優や女優の起用、撮影、CMの制作会社とさまざまなところにお金がかかります。
原価が例え数百円だとしても、販売されるまでにかかるコストが大きくなればなるほど、利益を上げるために価格も高くなります。
ドラッグストアで1000円程度販売されている商品は、上記ようなコストがかかっていないため安く購入できます。
とはいえ、有名な俳優を女優を起用した商品には安心感がありますよね。
また、高い商品ほど肌に良いのではないかといった心理も働き、結果、高くても売れます。
成分に違いはあるのか
高いものほど効果が得られると思いがちですが、実際はそうではありません。
というのも、安い化粧水でも効果を得られている方も多くおり、また成分の効果を数値化することができません。
例えば、乾燥肌用には高保湿成分と言われる「セラミド」や「コラーゲン」、「ヒアルロン酸」といった成分が配合されています。
効果は望めるものの、ドラッグストアで販売されている1000円程度の商品と5000円近くする商品の成分には同じようなものが使われており、効果も人によってさまざま。
そのため、成分に多少の違いはあれど効果は人によって違うため、高いほど良いというわけでもありません。
高い化粧水は安心や安全を買っている
高い化粧水は、安心や安全を買っていると言っても過言ではありません。
なぜなら、有名なメーカーほど成分の安全性に力を入れているからです。
例えば、医薬部外品と記載のある商品は厚生労働省に承認申請をしないと販売することができません。
医薬部外品の商品は、厚生労働省が許可した効果や効能に有効な成分を一定量、配合しなければいけません。また防止・衛生を目的に作られています。
そのため、研究開発費や申請にコストがかかり、花王や資生堂、コーセーといった企業ほど医薬部外品の商品開発に力を入れています。
実際に、「医薬部外品 化粧水」で検索し、価格.comの売れ筋ランキングを見てみると花王や資生堂、コーセーの名前が並んでいるのが分かります。
化粧水はボッタくっている訳ではない
原価は100円程度だったり100円以下だったりしますが、高い値段にはしっかりとした理由がありました。
化粧水に限らずどのようなアイテムも製造元(工場)→メーカー→販売会社→小売店→消費者(私たち)といった流通経路を辿り、CMなどに力を入れるとさらに価格も高くなります。
広告・宣伝費ばかりにコストがかかっているだけでなく、安全性にもコストがかかっています。
また、高い商品を購入すると満足感も得られ、気分もポジティブになります。
そのため、原価が100円以下で購入するときに1000円を超えていてもボッタくっている訳ではないと言えるでしょう。
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