
肌にいる常在菌とは?表皮ブドウ球菌など美肌菌を増やす方法!
皮膚にはたくさんの常在菌が存在し、その数は数百億個とも言われています。
そして、種類は約20種類。普段は何とも思われていない常在菌ですが、美肌菌と呼ばれる菌を増やせば美肌へと繋がります。
この記事では、肌に存在する常在菌について紹介し、肌との関係性についても触れていきます。
記事の最後には、美肌菌を増やす方法や美肌になるためのコツを紹介していきます。
目次
肌に存在する常在菌はどんな働きをするの?
人間の肌には、常在菌と呼ばれるものが存在しているのをご存じの方は多いでしょう。
ニキビの原因となるアクネ菌を聞いたことがある方は多いでしょう。
しかし、どんな働きをしてくれるのか、何のために存在しているのか知らない方は多くいます。
ここでは、常在菌の代表である3つの菌について、どんな働きをしてくれるのかを紹介していきます。
表皮ブドウ球菌
善玉菌あるいは美肌菌とも呼ばれ、最も多く存在していて顔だけでも数億個が生息し、肌に良い働きをしてくれます。肌の表面近くに生息しているため、洗顔をしすぎると数が少なくなってしまうため、洗顔のしすぎに注意する必要があります。
また、洗い流されると回復するまでに半日程度の時間が必要になります。表皮ブドウ球菌は、汗を好むといった特性があるため普段から汗をかくことで、増やすことができます。
表皮ブドウ球菌の主な役割
・保湿力のあるグリセリンに似た成分を作り、水分を守る
・うるおいを与えることで乾燥から防ぎ、外部からの刺激から守ってくれる
・抗菌ペプチドを作って悪玉菌の増加を防ぐ
アクネ桿菌
日和見菌とも呼ばれ、善玉菌と悪玉菌のバランスに左右されます。
表皮ブドウ球菌よりも数が多く、顔だけでも数十億個が生息しています。
元々は、ニキビの原因とも言われており、人の毛穴の中に多く存在していましが。
しかし、近年の研究の成果もあり肌を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える働きをしてくれます。
そのため、良くも悪くも必要な存在になります。
<アクネ桿菌の主な働き>
肌を弱酸性に保ち悪玉菌を抑える
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黄色ブドウ球菌
悪玉菌の一つで、肌トラブルを引き起こす要因となります。
健康な人であれば20~30%を保有しており、食中毒の原因となる毒素を作り出します。
肌への影響としては、アトピー性皮膚炎やかゆみ、肌荒れが挙げられます。善玉菌の数が少ない時に増加し、活発的に働きます。
<黄色ブドウ球菌の主な働き>
・食中毒の原因となる毒素を作り出す
・通常は何もしないが、善玉菌の数が少ない時に肌へ悪影響を与える
菌のバランスが崩れると肌トラブルになる
人間の皮膚には、数十種類の常在菌が生息していると言われています。
通常状態では、皮膚のバリア機能を保つ、紫外線や湿度、気温といった外部からの刺激から守る、病原菌の侵入を拒むといった働きをしてくれます。
しかし、常在菌の数のバランスが何らかの原因で崩れてしまうと、乾燥やニキビ、炎症、かゆみといった肌トラブルに繋がります。では、バランスを保って健康的な状態を維持するにはどうしたらいいのでしょうか。
バランスを保つためのスキンケア方法
- 一日に何度も洗顔料による洗顔をしない
- 寝る時間と起きる時間を固定する
- 入浴後は保湿ケアをする
- 適度な運動をして汗をかく
- ストレスは溜め込まずに発散する
上記のように、健康的な生活を心掛けることで菌のバランスが保たれ、美肌へと繋がっていきます。
ニキビとアクネ菌の関係は?
ニキビの原因は、生活習慣の乱れ、乾燥、ターンオーバーの乱れ、毛穴詰まり、睡眠不足、間違った洗顔方法と数多くの要因が挙げられます。
そして、ニキビを促進させれるのがアクネ桿菌です。ニキビの発生とアクネ桿菌との関係性を探っていきます。
アクネ菌はニキビの原因の一つ
まずは、ニキビができてしまうメカニズムを紹介していきます。
肌は約28日の周期で角質が剥がれ落ち、新しい皮膚に生まれ変わるターンオーバーを繰り返しています。
健康的な状態だと、28日間かけて皮膚の奥から新しい細胞が徐々に押し上げられ、皮膚の表面に上がってきます。
しかし、ターンオーバーのリズムが悪いと毛穴の角質が厚くなり、皮脂が毛穴から排出されず、毛穴詰まりが起きます。
そして、毛穴に詰まった皮脂をエサにアクネ菌が増殖し、炎症が起きることでニキビとなります。
そのため、ニキビの原因はアクネ菌の増殖によるものだということが分かります。
アクネ菌が発生しやすい肌状態
ニキビを発生させないためには、アクネ菌の増殖を防ぐことが重要になってきます。
では、アクネ菌が発生しやすい状況は、どんな時でしょうか。
発生しやすい状態
- ターンオーバーの乱れ
- バリア機能の低下
- 皮脂の過剰分泌
それぞれの機能などについて紹介していきます。
ターンオーバーの乱れ
ターンオーバーの周期が乱れていると古い角質が毛穴に詰まり、毛穴詰まりになります。
そして、皮脂をエサとするアクネ菌が増殖します。
ターンオーバーが乱れる主な原因は、紫外線と乾燥。
紫外線によるダメージを受けると、肌内部ではターンオーバーの周期を速めて早く新しい細胞を生み出そうとします。
早く生み出された細胞は未成熟であり、天然保湿因子(NMF)が少ない状態になってしまいます。
天然保湿因子が少ないと、毛穴が目立つ、ハリや弾力が失われうるおいを保てなくなり、乾燥状態になっていきます。
そのため、ターンオーバーを整えるには、紫外線対策と化粧水、乳液による保湿が重要になってきます。
バリア機能の低下
バリア機能は、肌の水分の蒸発の防ぐ保湿の役割と、外部の汚れの侵入を防ぐ2つの役割があります。
しかし、ターンオーバーが見られるとバリア機能も低下し、肌のうるおいを保つための天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質の生成がされにくくなります。
その結果、水分が外に逃げやすくなり乾燥状態になっていきます。
そのため、バリア機能を維持するにはターンオーバーを整える必要があります。
皮脂の過剰分泌
皮脂が過剰に分泌されると、それをエサとするアクネ菌も繁殖しやすくなります。
過剰に分泌される原因は、ホルモンバランスの乱れや乾燥、間違ったスキンケアなどが挙げられます。
皮脂は皮膚の表面を多い、水分の蒸発を防ぐ役目や外部からの刺激から守るといった役割があります。
しかし、あまりに多くの皮脂が分泌されると、皮脂が毛穴に入り込みそれを好むアクネ菌が繁殖しニキビが発生してしまいます。
皮脂の過剰分泌を抑えるには、生活習慣を整えることと十分な保湿が重要になってきます。
美肌作りは美肌菌が関係している!増やす方法
記事の冒頭で、美肌作りには美肌菌とも呼ばれている表皮ブドウ球菌が関係していると記載しました。また、バランスが崩れることで、肌荒れやニキビの原因が引き起こされます。
洗顔料による洗顔は一日一回がおすすめ
洗顔料による洗顔は、一日一回にしておきましょう。
理由は、洗顔料に含まれている界面活性剤が必要な美肌菌もごっそり洗い流してしまうからです。
また、増えるには半日程度の時間が必要となるため、夜に洗顔をした後に朝も洗顔をしてしまうと、常に美肌菌がない状態になってしまいます。
一方で、朝の洗顔を水だけにすると、常在菌は残りホコリや塵、汗だけが洗い流され清潔な状態を維持できます。
そのため、朝はぬるま湯にし夜は洗顔料による洗顔がベストになります。
汗をかく
汗をかくことで、美肌へと繋がっていきます。
というのも、表皮ブドウ球菌のエサは汗です。
汗をかくことで美肌菌と呼ばれている表皮ブドウ球菌が増え、うるおいを与えて乾燥から防ぎ、外部からの刺激から守る、抗菌ペプチドを作って悪玉菌の増加を防ぐといった働きをしてくれます。
イメージすると分かりやすいですが、スポーツ選手やボディビルダーは日ごろから汗をたくさんかいていますよね。
そして、みんな肌が綺麗です。
ニキビがある、毛穴が開いてるといった方はあまり見かけないのではないでしょうか。
もちろん、全員の肌が綺麗というわけではありませんが比較的に多くの方の肌は綺麗な印象があります。そのため、汗をかくことで綺麗な状態に近づけることになります。
まとめ
この記事では、常在菌の役割や働き、肌へもたらす影響について紹介しました。
- 表皮ブドウ球菌は、美肌菌とも呼ばれておりうるおいを保つ、水分の蒸発を防ぐ役割がある
- アクネ桿菌は、弱酸性に保ち悪玉菌を抑える働きをしてくれるけど、ニキビの原因にもなる
- 黄色ブドウ球菌は、食中毒の原因になる
綺麗な肌を作るには、洗顔の回数を一日一回までにして汗をかくことが重要になります。
普段の洗顔が一日二回の方は一回にし、一日の中に運動を取り入れるようにしましょう。
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